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Keywords: 地形学, GIS, DEM, 扇状地, デスバレー

扇状地

扇状地末端における地形勾配の解析

GISを用いて山地地形、特に扇状地についてアメリカデスバレーと世界各地のものとの形態を比較しています。どこを比較するかというと、扇状地の末端部分(赤丸)と、扇状地の下流部分(黄丸)、つまり、写真では平らな部分です。デスバレーでは、その境界がはっきりしているのですが、さてさて世界のほかの扇状地はどうなっているのでしょうか???どなたか、世界の素敵な扇状地を見つけた方、ご一報を!!

アメリカ,Death Valley ©T.OGUCHI 黒部扇状地 ©Y.HAYAKAWA

 日本は独特な気候のおかげで扇状地という地形を作っています。降水量が多く、土砂がたくさん供給されるからです。扇状地は果樹園として使われ、山梨の勝沼などが有名です。
 一方、乾燥地でも一時的な降水によって土砂が流出し、それが扇状地となるケースがあります。湿潤地域と違って土地利用はなく裸地です。その例としてアメリカのデスバレーを選びました。
 湿潤地域、乾燥地域において扇状地の形態がどのように異なるのかを調べていきたいなとおもっています。

上:アメリカデスバレーの写真. 小口 高先生提供
下:黒部川扇状地の鳥瞰図. 国土地理院発行 数値地図50mメッシュ(標高)を使って早川氏が作成 

関連文献

  • 橋本亜希子・小口 高・早川裕一・林  舟・斉藤享治(2004):扇状地の末端における地形勾配の変化−DEMを用いた検討−.小口 高(編)「高解像度DEMを用いた後氷期開析前線の自動抽出と地形発達史への応用」平成13-15年度文部科学省科学研究費補助金・基盤研究(C)・研究成果報告書,129-134.
  • Oguchi, T., Hashimoto, A., Hayakawa, Y., Lin, Z. and Saito, K. (2005): GIS analysis of depositional slope change at alluvial-fan toes. Abstracts, Conference in Celebration of Adrian Harvey's Contribution to Fluvial Geomorphology, Liverpool, UK, 12.
  • 橋本亜希子・小口 高・早川裕一・林  舟・斉藤享治(2005):扇状地の末端における地形勾配の急変に関する定量的検討―日本と合衆国南西部を例に―.日本地理学会発表要旨集,No. 67,208.
(橋本亜希子)

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updated on 2006/5/31