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Keywords: 地形学, GIS, 河道形態, バングラデシュ, ランドサット画像

バングラデシュ,ブラマプトラ川の河道形状解析

バングラデシュを流れるブラマプトラ川において,ランドサット画像を用いて過去30年間の河道変遷を解析する.その際,堆積波(Sediment Wave)に注目し,中州の形成過程,河道幅,流路数などのパラメータとの関連から,将来の河道を予測する.

ブラマプトラ川(乾季) ©tetsuya ランドサット画像 三区分後の解析画像

 ブラマプトラ川は源流を中国に持ち,インドを経てバングラデッシュに流入する.その後ガンジス川と合流しベンガル湾に注ぎ込む.上流域にはアッサム地方など雨季に多雨の地域があり,雨季乾季の流量の差は激しい.毎年のように洪水は起こり,そのたびに流路は変化する.
 日本の川のイメージとは全く異なり,川幅はおよそ10km.対岸はほとんど見えない.我々の感覚では海である.また洪水もイメージが異なり,徐々に水位が上がり,徐々に下がるというものである.しかし,大洪水では国土の70%近くが浸水する.乾季には肥沃な土壌で形成された無数の中洲が姿を見せる.実際,中洲に住む人もいるため,大洪水では多数の被害者が出る.

 日本をはじめ先進国は積極的に援助活動を行っているが,日本の洪水対策のようにコンクリートの堤防で川を固定することは不可能に近い.そのため,元来の構造物による対策ではなくよりソフトな対策が必要とされている.

安定域の時空間変動

関連文献

  • Takagi, T., Oguchi, T., Matsumoto, J., Grossman, M.J., Sarker, M.H. and Matin, M.A. (2005): Channel braiding and stability of the Brahmaputra River, Bangladesh, since 1967: GIS and remote sensing analyses. Geomorphology (in press).
  • 高木哲也・小口 高・松本 淳・M.H. サーカー・M.A. マーチン(2006):GISとリモートセンシングを用いたバングラデシュ・ブラマプトラ川の動態解析.地形, 27 (2), 187-203.
  • 高木哲也・小口 高・財城真寿美・松本 淳(2005):バングラデシュを対象とした地形・地質研究.地形,26,405-422.
(高木哲也)

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created on 2003/6/13
updated on 2006/5/31